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第20回公判
傍聴デート2
あれだけ以前からメールで募集していたのに
一向に希望者がでなかった
ワタクシとの傍聴デート。
計画では東京1週間などの
情報誌で、新しいデートスポットとして
「今、裁判所が熱い!」
と紹介される予定だったのだが……。
けっ!
デブは嫌いなんだろ!
と世間一般の女性の
意識を認識しつつ
もはや諦めていたところ……。
ネットアイドルHさんから
「ぜひ、お供させてください」
との掲示板への書き込み。
彼女は今はなき
週刊宝石のグラビアに出演して
もらった女のコだ。
彼女のサイトでは公開していなかったが
実は某有名大学の法学部に在籍する
学生であり、
以前からこのコーナーには興味があったそう。
でもね、社交辞令だと思うわけですよ。
ところが、
本気だった、というわけだ。
傍聴は午後から。
「どんなのが傍聴したいの?」
「う〜ん、しまさんのサイトを見ていると
強制わいせつとかイイかな」
「ああ、それならほぼ毎日あるから」
「あと、覚せい剤とか大麻とか」
「ああ、それもほぼ毎日やってるはず」
ところが……。
つくづくデート運のない男なのだ。
その日に限って
恐喝、強盗、強盗致傷などの
凶悪犯系ばかり。
しかたなく、1本目は
強盗致傷を選んだ。
そして、なぜかヤ●ザな方たちが
多い1日だった。
お友達の恐喝、傷害などの
判決を聞きにきているらしいのだが
もう、大勢怖そうな人たちがいる。
せっかくのデートなのに……。
結局、事件的には
ホームレスを集団で襲って強盗を
働いていた無職の34歳。
前科3犯。
典型的な犯罪依存的人生を
送っている人間だった。
その後も恐喝を傍聴したのだが
こちらも犯罪依存的人生人間。
正直なところ、なんらドラマ性のない
事件ばかりだったのだ。
「ごめんね、今日はダメだった」
「そんなことありませんよ」
と心優しき彼女。
ベッドの上で同様の言葉発するのには
最近、慣れているが、
東京地裁前で言うのは辛かった……。
帰りに焼肉を食し、アレコレと話を聞いてみる。
「なぜ、うちのサイトを見てるの?」
「面白いじゃないですか」
「そ、そう。ありがとう」
「私のお友達にも
しまサンのファンっているんですよ。
私が教えてあげてから
毎日チェックしてるみたい
超熱烈なファンですよ」
「えええっ! ほ、本当!」
ネットアイドルのお友達=カワイイ女のコ
どう考えてもそういう図式が成り立つ。
「今日、会うっていったら
すごく羨ましがられちゃった」
「ほ、本当に本当!」
傍聴デート第3弾のプランが
脳裏を駆け巡る。
(今度こそ強制わいせつ罪だ。
いや、覚せい剤取締法でもOKだぜ!
ファンが怖くて
君には絶対手出しはできないけど
そういう友達の紹介系なら
OKなんじゃないか?
あ、待てよ、オジサンでも平気なのかな?
あ、デブでもいいのかな?
そうか、HP見てるんだしなぁ、平気だよ、
うん、平気なんだ!)
「じ、じゃあ、こ、今度紹介してもらおうかなぁ……」
「はい。でも、男のコですよ……」
「……」
まだ、見知らぬ第3弾の君へ
いつか
裁判所で会おう……ううっ。
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